おしりから膿が出ていて、押すと痛みを感じるという場合は、痔瘻(じろう)の可能性があります。
痔ろうとは、肛門の周囲が化膿する肛門周囲膿瘍の治療で切開手術をした後や、自然に膿が出た後、穴がふさがらず、いつまでも膿が出続けている、治ったと思ったのに再度腫れ、繰り返し膿が出るというような症状を指します。
また、熱が出ることや、肛門周辺に痛みを感じることもあります。
痔ろうの治療
肛門内への細菌の入り口と膿が出た切開口の間にはっきりとトンネルが出来てしまった場合は、手術をしなければ治りません。
痔ろうは、しこりが肛門の外から肛門の中まで管状になってつながっており、肛門の中に行くほど細くなっていきます。
そのため、どうしても周りの括約筋(おしりを締め付け閉じる働きをする筋肉)まで切られてしまうことが多いです。
ひどい場合には、手術後に肛門が閉まらなくなってしまいます。
当クリニックでは、痔ろうの細い管でも指先で触診しつつ、周りの括約筋を切ることなく手術を行います(これは専門医でもかなり熟練した医師しかできません)。
放置せずご相談ください
手術を嫌い、痔ろうを放置していると、痔ろうが枝分かれして複雑化する場合や、痔ろうからがん(痔ろうがん)が発生する場合もあります。
そのため、早めにクリニックを受診し、一緒に治していきましょう。